施設の患者に「粉砕して飲ませたら服用できた」 医療機能評価機構が「共有すべき事例」公表

キャリアブレイン 2019年06月18日
 日本医療機能評価機構は17日、薬局ヒヤリ・ハット事例収集・分析事業の「共有すべき事例」を公表した。施設に入居している患者が処方されたデパケンR錠200mgを吐き出してしまうため、施設の担当者から「粉砕して飲ませたら服用できた。潰しづらいので、薬局で粉砕してほしい」と依頼があったケースを取り上げ、「有効かつ安全な薬物治療のためにも、安易な粉砕は避けなければならない」としている。
 デパケンR錠200mgは、 各種てんかん(小発作・焦点発作・精神運動発作ならびに混合発作)、てんかんに伴う性格行動障害(不機嫌・易怒性等)、躁病、躁うつ病の躁状態などの治療に効能・効果がある。
 「共有すべき事例」では、錠剤の中には、徐放錠やフィルムコーティング錠、腸溶錠のように、▽薬剤のバイオアベイラビリティの調節▽副作用の軽減▽服用の向上▽有効成分の安定化―などを目的に製剤学的な技術を施している製剤があるとしている。
 このケースでは、患者が錠剤の服用が難しくなっていることや、施設でデパケンR錠200mgを粉砕して患者に飲ませていることを薬剤師が把握していなかった。薬剤師から処方医に連絡した結果、処方がセレニカR顆粒40%に変更となった。
 こうした状況を踏まえ、粉砕することに注意が必要な薬剤の情報は文書を手渡すだけでなく、口頭でも説明するといった「薬局が考えた改善策」を紹介。事例のポイントの項目では、「錠剤を粉砕する場合は、製剤の特性を考慮したうえで可否を判断する必要がある」としている。

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