ワクチンに対する親の不信感で子ども多数が死亡、ルーマニア

AFP BB News 2018/5/4

【AFP=時事】ルーマニアでは依然としてはしかが若者の命を奪っており、ここ2年弱で40人近い子どもたちが死亡している。これについて多くの人々が、はしかの予防接種は危険だという噂に親たちが振り回されたことに起因していると非難している。

欧州連合で2番目に貧しい同国では、2016年後半以降約1万2000人がはしかにかかり、うち46人が死亡している。

死亡者のうち39人は、予防接種を受けていない3歳未満の子どもだった。欧州ではしかの流行が続く中、ルーマニアは最も感染者が多い国の一つとなっている。

同国南部のプラホバ県公衆衛生当局のシルバナ・ダン医師は、「人々は、インターネットであらゆる種類の話を目にしているので、不信感を抱いています」と話し、予防接種が自閉症を引き起こすという根強い噂を引き合いに出した。

同県では今年3月、生後わずか11か月の少女がはしかで死亡した。両親は、娘に予防接種を受けさせることを拒否していた。

はしかは非常に感染力の強いウイルス性疾患で、とりわけ子どもの患者が多いが、これまで大幅に制御されてきた。世界保健機関によると、はしかによる死者は、2000年の55万100人から2016年のわずか9万人未満へと激減したという。

その一方で、この大きな成功によって人々の警戒感は弱まり、予防接種は本当に必要なのかという疑問の声が上がるようになってしまった。

医療従事者らは、はしかは根絶可能な危険な疾患だというメッセージを国全体とりわけ地方都市に広めるため、「最前線で」あらゆる手段を講じていると地方当局者は話す。だがそれは、一筋縄ではいかない。

地方のWHO責任者であるミリャナ・グルビク氏はAFPに対し、「人々が予防接種を受けない理由は、それぞれが属する集団によって異なる」と話し、「われわれの調査では、サービスの利便性、教育、かかりつけ医の支援、地域の支援、ここでは大きな役割を果たしている仲間の支援といったさまざまな特異性があることが明らかになっている」と語った。

■とりわけ感染者が多いロマ人

プラホバの北東約250キロメートルに位置するバレア・セアカでも今年2月、生後10か月の赤ちゃんがはしかで死亡した。

イオアン・プラバト市長はAFPに対し、「赤ちゃんの両親は、予防接種は死亡のリスクがあるというテレビ報道を見た後、自分たちの子どもに予防接種を受けさせることを書面で拒否した」と語った。

ルーマニア国立感染症監視・制御センターによると、はしか患者の多くは、社会的立場の低い貧しいコミュニティーで確認されており、その大部分を占めるロマ人はかかりつけ医がいないケースが多く、たとえいたとしても緊急の場合にしか助けを求めないと述べた。

WHOは、はしかの効果的な抑制のために予防接種の接種率を95%にすることを推奨している。しかし当局が発表した最新データによると、ルーマニアにおける2016年のはしかワクチン接種率は、1回目が87%で、2回目はわずか75%だった。

同国ではワクチンの供給が定期的に行われておらず、数量も不十分であることから、責任の一端は当局にあるという声も一部から出ている。

こうした声に急き立てられる形で、同国政府は、子ども用ワクチン10種を義務付けることで接種率向上を誓ったが、昨年提出された法案をめぐる議論はほとんど進展していない。

議会の衛生委員会で議長を務める、医師で社会民主党議員のフロリン・ブイク氏は、「われわれは多数の提案を受け取っており、現在、それらを分析しているところだ」と語った。

同氏によると、その大半は、ワクチン反対派の団体から提出されたもので、これらの団体は活動を活発化させているという。

これに対し、医療専門家らは激しい怒りをあらわにしている。

ルーマニアの微生物学会会長のアレクサンドル・ラフィラ医師は、「われわれは、(ワクチン接種を重視する)科学的な研究結果を擁護する必要性に追われているが、科学的根拠のない情報がなんの証拠もなしに真実のように受け取られている」と語っている。

【翻訳編集】AFPBB News

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