新型コロナで休業の介護事業所、対応を事務連絡 厚労省

キャリアブレインマネジメント 2020年02⽉25⽇
 厚⽣労働省は24⽇、都道府県などに対して事務連絡「新型コロナウイルス感染症に係る介護サービス事業所の⼈員基準等の臨時的な取扱いについて」(第2報)を発出した。
 新型コロナウイルス感染症が地域で発⽣した場合の対応として都道府県などから要請を受けて休業している事業所が、ほかの事業所や公⺠館などを利⽤してサービスを提供した場合は、都道府県などとの相談や利⽤者らの意向確認を前提として、介護報酬の算定が可能であることなどを⽰している。
 事務連絡の対象となる介護保険サービスは、通所介護、地域密着型通所介護、(介護予防)短期⼊所⽣活介護、(介護予防)通所リハビリテーション、(介護予防)短期⼊所療養介護、療養通所介護、(介護予防)認知症対応型通所介護、(介護予防)短期利⽤認知症対応型共同⽣活介護、(介護予防)⼩規模多機能型居宅介護、看護⼩規模多機能型居宅介護(⼩規模多機能型居宅介護と看護⼩規模多機能型居宅介護は、提供するサービスのうち短期⼊所・通所に相当するもの)。
 新型コロナウイルス感染症の患者などへの対応による介護報酬、⼈員、施設・設備及び運営基準などの柔軟な取扱いについては、17⽇の事務連絡で、2019年10⽉15⽇付の「令和元年台⾵第19号に伴う災害における介護報酬等の取扱いについて」(厚労省⽼健局総務課認知症施策推進室ほか連名事務連絡)の考え⽅を参考にすることとしていた。これは、避難所や避難先の家庭などで⽣活している要介護者や要⽀援者に対して居宅サービスを提供した場合でも介護報酬の算定を可能とすることなどを⽰したもの。
 24⽇に発出した事務連絡では、これに加えて介護サービス事業所などが都道府県をはじめとした⾃治体から要請を受けて休業している場合について、提供したサービスに応じた介護報酬の算定が可能となることを⽰している。
 具体的には、休業となった事業所と異なる事業所や公⺠館などの場所を使⽤して、当該事業所が指定を受けたサービスに相当するサービスを提供した場合は、通常提供しているサービス費と同様に、提供時間等に応じて介護報酬を算定することを可能としている。
 また、居宅で⽣活している利⽤者に対して、事業所が利⽤者からの連絡を受ける体制を整えた上で居宅を訪問し、個別サービス計画の内容を踏まえてできる限りのサービスを提供した場合の考え⽅も⽰した。通所系サービスの場合であれば、提供したサービス時間の区分に対応した報酬区分を算定する。ただし、サービス提供時間が短時間(通所介護であれば2時間未満、通所リハであれば1時間未満)の場合は、それぞれのサービスの最短時間の報酬区分(通所介護であれば2時間以上3時間未満、通所リハであれば1時間以上2時間未満 の報酬区分)を算定する。
 なお、利⽤者に通常提供しているサービスに対応して1⽇に複数回の訪問を⾏い、サービスを提供する場合は、それぞれのサービス提供時間に応じた報酬区分を算定できる。ただし、1⽇に算定できる報酬は居宅サービス計画書に位置付けられた提供時間に相当する 報酬を上限とし、その場合は、居宅サービス計画書に位置付けられた提供時間に対応した報酬区分を算定する。

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