介護施設マッチング提供のKURASERU、1.3億円調達 ネイティブアプリ開発へ

財経新聞 2019年3月22日
 病院と介護施設のマッチングプラットフォーム「KURASERU」を提供するスタートアップKURASERUは、DBJキャピタル、SMBCベンチャーキャピタル、個人投資家等を引受先として、総額1.3億円の第三者増資を行ったと発表した。これにより、開発やサポート体制の強化、アプリの利便性向上などを図る。 KURASERUは、病院と介護施設のマッチングプラットフォーム「KURASERU」を2018年6月に開始。在宅介護が困難な入院患者の退院時に、病院と介護施設をマッチングし、チャットでコミュニケーションを提供することで、医療ソーシャルワーカーの退院調整に関する業務量を削減。患者も、次の最適な行き先をスムーズに選ぶことができるようになる。 現在は神戸市のみの提供だが、同市のKOBE Global Startup Gatewayのアクセラレーションプログラムにも参加し、昨年中に市内のエリア導入占有率35%を達成。昨年11月には、渋谷で開かれた「TechCrunch Tokyo 2018スタートアップバトル」で、参加100社の中でファイナル6社に残り富士通賞を獲得している。 KURASERUでは、今回の増資をもとにネイティブアプリの開発を進める。これにより、病院のソーシャルワーカーがスマホなどのポータルデバイスで患者との面談を可能とし、場所を選ばずリアルタイムに退院調整ができるようにする。介護施設側も、個人端末で入院予定者の情報を確認可能とし、時間や距離のハードルを軽減、介護施設入所の機会損失を削減する。 実証実験は神戸市北区の病院の協力を得てスタート。このテストでは、病院間の転院や在宅から介護施設への転居におけるスムーズなマッチングも検証する予定だ。 同社では、増資による体制強化により、今後も「病院、介護施設、在宅の医療介護連携をスムーズに行うサービスプラットフォームの構築に尽力し医療介護従事者の情報格差を解決」するとしている。

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