【愛媛】ケア児 地域で支える

読売新聞 2018年09月30日

 ◇呼吸器・痰吸引必要 全国に1万7000人
 重病などで日常的に医療支援が必要な子ども「医療的ケア児」らが地域で安心して暮らせるよう、県や市町、関係機関が支援体制の構築に乗り出した。29日には、県が初めて生活に必要な各分野のサービスをコーディネートする人材を育てる研修を松山市内で開き、保健師や看護師ら約100人が対応を学んだ。

 ◇県が初めて人材養成研修
 医療的ケア児は、人工呼吸器の装着や痰たんの吸引などが必要な子どもで、厚生労働省の推計では全国に約1万7000人とされ、医療の進歩で10年前から約1・8倍に増えた。2016年の児童福祉法改正で、ケア児の支援が自治体の努力義務とされた。
 県は今春、関係団体などと支援協議会、市町と連絡調整会をそれぞれ設立。身体、知的の重い障害を併せ持つ子どもが多いが、地域の受け入れ施設や支援は大幅に不足しており、実態の把握を進め、子どもや家族のニーズに応じた支援の拡充を目指している。
 研修は、支援者養成(2日間)とコーディネーター養成(4日間)で、受講後は各地域で支援を必要とする家族らの相談に乗り、医療や福祉、教育など各機関との調整役となる。コーディネーターはサービス利用の計画策定に関わり、子どもの成長に寄り添う。
 初日は、淑徳大の谷口由紀子助手(地域看護学)が支援の実例を紹介し、「支援がなければ、ずっと寝たきりになるケースもあり、みなさんの支援が子どもの成長に大事な力になる」と呼びかけた。そのうえで「家族や支援者、行政の間で温度差はあり、信頼の構築が重要」と助言した。
 また、県重症心身障害児(者)を守る会の岩井正一会長(54)が当事者の思いを語り、長男の順平さん(22)が生後1か月の時にてんかん発作を起こし、寝たきりになった当時を振り返った。
 岩井会長は「人との出会いに恵まれ、救われた。ケア児の家族はあらゆる場面で支援が必要になるので、支援者にはつなぎ役となり、心のよりどころとなってもらいたい」と訴えた。

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