介護福祉士養成学校 入学者 日本人が半減 留学生は急増

NHK 2018年9月11日

 介護の現場で中心的な役割を担う「介護福祉士」を養成する全国の学校の今年度の入学者数が過去最低となり、6人に1人を外国人留学生が占めていることが業界団体の調査でわかりました。専門家は「留学生の多くは将来的に自国に帰ると考えられ、日本人の介護福祉士を増やすための対策が必要だ」と指摘しています。
 「日本介護福祉士養成施設協会」は、介護の現場で中心的な役割を担う介護福祉士を養成する全国の専門学校や大学など365校を対象に調査を行いました。
 その結果、今年度の入学者数は合わせて6856人で定員の44.2%にとどまり、5年連続で前の年を下回り、過去最低となったことがわかりました。
 このうち日本人は5714人と5年前の半分以下に減少した一方、外国人留学生は1142人と5年前の21人から急増し、入学者全体の16.7%、6人に1人を占めました。
 協会は、日本人の若い世代が介護の仕事を敬遠する傾向が強まっている一方、去年から外国人が日本で介護福祉士の資格を取得し就職先が決まれば在留資格が認められるようになったことや、運営が厳しい養成学校の中に留学生を積極的に受け入れる動きが広がっていることが背景にあるとみています。
 介護の問題に詳しい淑徳大学の結城康博教授は「外国人の介護福祉士の多くは将来的に自国に帰ると考えられ、日本人を増やすため他よりも魅力ある職業にする対策が必要だ」と指摘しています。

留学生増加の専門学校では
 介護福祉士を養成する都内の専門学校は、日本人の生徒が集まらない中、外国人留学生の受け入れを進めています。
 東京 新宿区の「日本福祉教育専門学校」では、介護福祉士を養成する学科で昨年度まで4年連続定員割れが続いたことから、生徒が通いやすいようカリキュラムの改革などに取り組むとともに、アジアを中心に外国人留学生の受け入れを積極的に進めています。
 その結果、介護福祉士を養成する学科の今年度の入学者は日本人が55人だったのに対し、外国人留学生は昨年度の9人から33人に増え、4割近くを占めました。
 今年度の入学者は定員を上回ったということですが今後、確保していけるかは不透明だということです。
 高校を卒業後、介護福祉士を目指して入学した日本人の男子生徒は「まわりに『給料が少ない』と言われて最初は親にも先生にも反対されましたが、やりたい仕事だから選びました」と話していました。
 一方、外国人留学生からは、将来的には日本の現場ではなく、自国で働きたいという声も聞かれました。
 中国から留学している女子生徒は「中国でもいま高齢者が急激に増えている現状を考えると、日本で学んだ技術を将来、自分の国で生かしたいと考えています」と話していました。
 日本福祉教育専門学校の細野真代講師は「介護施設で事件が起きたり、給料が低いといった悪いイメージばかりが先行してしまい、働きがいや仕事のおもしろさといった部分が打ち消されてしまっているのが非常に残念です。留学生にはできるだけ日本に残って活躍してもらいたいです」と話していました。

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