【北海道】赤字経営の旭川病院、医師ら給与減へ…2年限定

読売新聞 2018年8月29日

 旭川市は、赤字経営が続く市立旭川病院(金星町1、478床)の再建策の一環として、医師や看護師らの給与を削減する方針を固めた。11月から2020年10月までの2年間限定で、年間約1億3000万円の削減効果を見込む。9月の市議会定例会に条例改正案を提出する。

 同市は23、27の両日付で、2労組とそれぞれ合意した。道によると、道内の自治体病院では函館市が今年度、勤勉手当(ボーナス)の削減を決めたが、「給与カットに踏み込むのは聞いたことがない」としている。
 旭川市によると、市長部局との人事交流職員や、昨年4月以降の採用者を除く約430人が対象。減額率は、管理職と医師職が給料3~20%と、勤勉手当(年2回支給)1回当たり0・4~0・5か月。若手医師については、同手当(0・4か月)のみ削減する。管理職以外は同手当0・25~0・3か月減で、うち係長職は給料1・8%も削減する。来年11月以降は改めて協議する。
 市は当初、管理職以外も給料の1~2%を削減する方針だったが、係長職のみに見直した。
 同病院は13年度以降、単年度赤字が続き、累積赤字は17年度末で6億3000万円の見通し。累積赤字が年間医療収益の20%(約20億円)を超えると国の管理下に置かれる。市は「今後も経営改善に取り組んでいく」としている。

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