認定看護師制度を再構築へ、「今年度に制度設計示す」 日看協・福井会長
総会であいさつする福井会長(12日)
日本看護協会(日看協)の福井トシ子会長は12日に開かれた2018年度通常総会で、再構築する予定の新たな認定看護師制度について、「今年度は具体的な制度設計の概要を示す」と述べた。また、看護職に関しても働き方改革を進める必要があるとの考えを示した。
認定看護師制度は、熟練した技術と知識を用いて質の高い看護実践ができる認定看護師を養成することで看護ケアの質向上などにつなげるため、1995年にスタートした。認定看護師の登録者数は2018年6月12日現在、1万8542人。
ただ、複数の疾患を抱える高齢者の増加や医療提供の在宅移行など、制度の開始時から医療情勢が変化していることを踏まえ、日看協は病院内での看護活動に軸足を置いた現行制度を再構築する必要があると判断。新たな認定看護師制度を、20年度ごろにスタートさせる方針だ。
新制度の詳細はまだ決まっていないが、主な見直し点は、▽教育での「特定行為研修」の組み込み▽21の認定看護分野の再編―の2つ。日看協では、「特定行為研修」を教育に組み込むことで、高い臨床推論能力と病態判断力などを身に付けた認定看護師の育成を目指している。
総会のあいさつで、福井会長は新制度について、「認定看護師の大きな力をさらに発展させ、活躍の場を広げるためのもの」と説明。また、17年度は新制度に関する意見を関係学会などから聴取したとし、「今年度はさらに具体的な制度設計の概要などを示しつつ、新たな制度の普及と推進を図る」と述べた。
■看護職の働き方改革、引き続き国に働き掛け
福井会長はまた、政府が進める「働き方改革」の議論を見据えながら、「看護職の働き方改革を推進する」と強調。改革への働き掛けを、引き続き国に対して行う考えを示した。
■副会長に井伊久美子氏が就任
12日の総会では、新たな役員らの選挙が行われ、専務理事だった井伊久美子氏が同日付で副会長に就任した。任期は2年。一方、副会長だった菊池令子氏は、監事に就いた。
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