【岡山】倉敷中央病院でスマホお薬手帳 会計処理や調剤完了を通知
山陽新聞 2018年6月7日
倉敷中央病院(倉敷市美和)は、外来患者が電子版お薬手帳として利用でき、受診時に会計処理や調剤の完了通知も受けられるオリジナルスマートフォンアプリの運用を始めた。お薬手帳を忘れず携帯し、院内での「待ち時間」も有効活用できるシステムで、処方上の安全確保と来院時のストレス軽減につなげる。
アプリは、NTTドコモがウェブ上で無料配信する服用薬の自己登録・管理ソフト「おくすり手帳Link」に院内システムを連動させた“倉中(くらちゅう)版”。処方薬の履歴を患者に代わって病院がドコモのサーバーへ送信・蓄積し、アプリで常時閲覧できるほか、来院時に「会計の計算が完了しました」「お薬の準備ができました」とのメッセージを表示して通知する。同アプリと病院との連携は「全国初」(ドコモ)になる。
紙のお薬手帳を忘れて来院する患者が多い状況を改善しようと、同病院がドコモに協力を依頼。加えて、外来患者数が1日平均約2600人に上り、混雑時などには待ち時間が1時間に及ぶこともある状況から「アプリを利用する患者のメリットになれば」と遠隔通知機能も整備した。
スマホのアプリストアで「おくすり手帳Link」をダウンロードし、病院1階の調剤コーナーで手続きすれば、携帯電話会社を問わず利用できる(ドコモの「dアカウント」の取得=無料=が必要)。
4月から運用を始め、5月中旬現在の利用者数は1027人。「スマホは外出時に必ず持ち歩くからお薬手帳を忘れる心配がなく安心」「待ち時間を院内の売店やカフェでつぶせるため快適」との声が多数寄せられており、同病院は「一層の普及を進めたい」としている。
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