有床診療所、10年間で約4割減 医療施設動態調査
病院や診療所などの医療施設や診療機能の分布を把握するために厚生労働省が実施している「医療施設動態調査」によると、2018年2月末時点で有床診療所は全国に7166施設(前月比28施設減)あり、 08年の同時期の1万2106施設から、この10年間で約4割減少した。
同調査は、全国の医療施設から提出された「開設」「廃止」などの申請や届け出を基に、集計を行った。18年2月末時点の施設数は、一般病院が7342施設(前月比2施設減)、精神科病院が1057施設(前月と同じ)、無床診療所が9万4611施設(32施設減)、有床診療所が7166施設(28施設減)などだった。
有床診療所の施設数の推移を見ると、08年2月には1万2106施設あったが、この10年間で40.8%減少し、直近1年間では319施設減少している。これに対し、一般病院は10年間で418施設(5.4%)減、精神科病院は20施設(1.9%)減にとどまった。
厚労省は、有床診療所を従来の専門的な医療提供から、入院医療と介護サービスを組み合わせて運営するモデル(地域包括ケアモデル)に転換することも提案。「地域包括ケアモデル」の中で、従来の医療サービスに加えて、有床診療所が「看護小規模多機能型居宅介護」を提供したり、長期療養が必要な重度の要介護者に対応する「介護医療院」と組み合わせたりすることを想定している。
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