⾼齢者の在宅ワクチン接種、経過観察は訪問介護も可 厚労省が事務連絡

キャリアブレインマネジメント 2021年06⽉09⽇
 厚⽣労働省⽼健局⾼齢者⽀援課などは8⽇、在宅療養患者等に在宅で新型コロナワクチン接種を⾏う場合、利⽤者本⼈の希望に応じて介護サービスの提供時間に接種を⾏い、訪問介護や訪問看護が接種後の経過観察を⾏うことは差し⽀えないとの事務連絡を、各都道府県などに宛てて出した。
 厚労省は、「新型コロナウイルス感染症に係る予防接種の実施に関する⼿引き(3.1版)」(4⽇改訂)で、接種実施医療機関の医師が接種後も継続して被接種者の⾃宅で経過観察するほか、家族や知⼈、利⽤しているサービス(訪問介護、訪問看護等)等により、⼀定時間、⾮接種者の状態を⾒守り、体調に異変があった際に、接種を⾏った医療機関に連絡し、適切な対応を取るとの考えを⽰している。
 これらの介護報酬上の取り扱いについての問いに対し、利⽤者の⾃宅で経過観察を⾏う場合の費⽤について市町村が事業者に委託する場合は、新型コロナウイルスワクチン接種体制確保事業の補助⾦の活⽤が可能だとした。
 委託ではない場合、利⽤者本⼈の希望に応じて、介護サービス提供の際に、医師による接種後の経過観察を⾏うことは差し⽀えないとし、この場合の訪問介護および訪問看護については、▽あらかじめ居宅サービス計画に位置付けられた訪問介護または訪問看護について、そのサービス提供時間内またはサービス提供時間が含まれる所要時間の区分内で経過観察も⾏うこと▽あらかじめ居宅サービス計画に位置付けられたサービスの⽇時を接種の⽇時に合わせる等の変更を⾏い、経過観察も⾏うこと▽新型コロナワクチンに係る予防接種等の事情を勘案し、臨時的に追加で介護サービスを位置付ける必要が⽣じ、その際に経過観察も⾏うこと-などが考えられ、それぞれ所定の⼿続きを取ることとしている。
 また、居宅サービス計画(標準様式第2表、第3表、第5表等)に係るサービス内容の記載の⾒直しが必要になる場合は、サービス提供後に⾏っても差し⽀えない。同意については、最終的には⽂書による必要があるが、サービス提供前に説明を⾏い、同意を得ていれば、⽂書はサービス提供後に得ることでよい。
 事務連絡は、「新型コロナウイルス感染症に係る介護サービス事業所の⼈員基準等の臨時的な取扱いについて」(第23報)。これらの内容については、厚労省健康局健康課予防接種室と協議済みだとしている。

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