退院当⽇の訪問看護費算定を議論 社保審・介護給付費分科会
次期介護報酬改定に向けた社会保障審議会・介護給付費分科会の22⽇の議論では、医療機関等から退院・退所した当⽇の訪問看護が俎上に載った。現⾏では、退院当⽇の介護保険による訪問看護は、「特別管理加算の対象に該当する者」(厚⽣労働⼤⾂が定める状態等にある者:第六号)に限り算定が可能だが、対象者以外でも、⼊院・⼊所施設から退院当⽇に訪問を要請されたケースが37.9%あり、要請した職種は医師が39.2%だった。
退院当⽇に訪問が必要だった利⽤者の⼊院等の理由となった疾患は、末期がんが15.5%、呼吸器の病気が14.0%で、要介護度は要介護4が17.4%で最多。また、退院当⽇に訪問が必要だった利⽤者の介護状況は、「介護できる⼈はいない」23.4%、世帯の状況では「独居」が26.4%だった。⼀⽅、退院当⽇に訪問したが「訪問看護費を算定しなかった」利⽤者は31.8%だった。
これらの調査結果から、在宅での療養環境を早期に整える観点から「現⾏に加えて、⼀定の条件の下、退院当⽇の訪問看護を算定可能にしてはどうか」などと対応の⽅向を厚労省が⽰した。
これに対し岡島さおり委員(⽇本看護協会常任理事)からは、特別管理加算に該当しなくても、バイタルサインや認知症の周辺症状から観察が必要な場合や、⽇常⽣活動作がしやすいように環境づくりが必要な⼈も多く、早い段階で看護師が本⼈や家族に援助を⾏うことで安⼼するなどと意⾒を述べた。また、もともと訪問介護サービスから⼊院した⼈の場合は独居も多いため、当⽇の算定を可能とするよう求めた。
江澤和彦委員(⽇本医師会常任理事)からは、医療保険からの訪問看護提供も可能なので、「介護保険からの必要性をよく検討して」とする⼀⽅で、退院時のカンファレンス等で⼊院中に対応すべきことで、医療機関の体制充実が必要だと意⾒した。
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