介護慰労金、事業者による申請拒否の相談相次ぐ 厚労省が対応へ
Medifax digest 2020年8月28日
介護職員を対象とした最大20万円の慰労金支給を織り込んだ「新型コロナウイルス感染症緊急包括支援交付金(介護分)」を巡り、慰労金の支給を希望しているにもかかわらず、事業者側が申請を拒否しているとの相談が厚生労働省が設置したコールセンターに相次いで寄せられている。事態を重く見た厚労省は、都道府県や介護関係団体宛てに支給対象者が確実に慰労金を受け取れるよう要請する事務連絡を26日付で発出し、円滑な申請につながるよう対応に乗り出している。
厚労省のコールセンターは老健局内に設置し、専任の職員2人体制で業務に従事している。1日150件程度ある問い合わせからは、職員が申請を求めても多忙であるなどの理由から事業者側が拒否したり、本来は支給対象であるはずの派遣や業務委託の職員を申請から除外したりする動きがあることが実態として浮かび上がった。
慰労金の支給は申請主義のため、事業者が申請しなければ支給対象者は慰労金を手にすることができない。一方で、事業者側が申請を拒否したとしても特に罰則はなく、「お願い」として事業者の良心に委ねているのが現状だ。申請期限は最も早い都道府県で9月下旬と残り1カ月間程度となっており、希望する支給対象者が受け取れないのであれば、早急な改善が必要な状況となっている。
厚労省は事務連絡で、都道府県には事業者に対して派遣会社や受託会社と調整して慰労金を申請することや、必要に応じて提出状況を確認することを求めた。介護関係団体には職員や派遣労働、業務受託の従事者の希望を踏まえて申請することなどを会員事業者に周知することを要請した。
慰労金業務を所管する厚労省老健局の笹子宗一郎・認知症施策・地域介護推進課長は「強い使命感を持って業務に従事していただいている職員などに、遺漏なく慰労金が支給されるようお願いしたい」と話している。
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