【北海道】看護・介護連携にPNS活用 情報共有で業務効率化 帯広・開西

北海道医療新聞 2019年11月19日

 帯広市の開西病院(細川吉博理事長・196床)は、医療療養病棟の看護・介護スタッフの連携強化にパートナーシップ・ナーシング・システム(PNS)を活用。それぞれの専門性を生かしながら共に行動することで、ケアの質や業務効率の向上につなげている。
 60床の同病棟(平均入院患者数52・8人)に、看護師17人、介護職14人、看護補助者2人を配置。患者の8~9割は経口摂取以外の栄養管理が必要で、3割に経腸栄養、6割に中心静脈栄養を提供している。
 看護職と介護職がペアで病室を担当していたものの、介護職は看護職の補助的業務を担っていたため、日常生活の援助や自立に向けた関わりが難しく、それぞれの専門性を十分に発揮しているとはいえない状況だった。
 そこで、福井大病院看護部が開発したPNSに着目。ペアを組んで複数の患者を受け持ち、対等な立場で互いの特性・能力を生かしながら補完・協力し合う体制づくりを進めることにした。
 PNSの3要素(尊重、信頼、慮る)を理解するため、DVDを用いた学習会を開催。さらにカンファレンスで、参考文献の読み合わせを3回行い、信頼関係を築いた。
 業務面では、行為別ワークシートをパートナーごとに1セット、リーダーへの申し送りを1人で行うと決めたことで、情報共有が必須となり、パートナー間の意思疎通が十分に図れるようになった。
 1日の業務の流れを話し合う機会も増え、そこで段取りや手順などが工夫されるようになり、業務が効率化。看護職は月の時間外勤務が5時間超から、3時間未満へ減ったという。
 スタッフへの意識調査では、半数以上が「パートナーとのコミュニケーションが図れている」と回答。9割近くが、業務を行う上で「PNSの3要素がメリット」と感じていることが分かった。
 「病棟全体の雰囲気が良くなった」「時間的余裕ができた」と感じているスタッフも多く、「おむつ交換を2人で行うことで身体的負担が軽減した」「共同作業により、患者のADL等の情報共有が進んだ」など、高評価だった。
 今後は、こうした経験を生かし、多職種連携をさらに進めていく意向だ。

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