看護師特定行為、救急領域のパッケージ研修を了承 医師作成の「手順書」基に呼吸管理など可能に

M3.com レポート 2019年10月9日 (水)配信小川洋輔(m3.com編集部)

 厚生労働省は10月9日、医道審議会保健師助産師看護師分科会の第23回看護師特定行為・研修部会(部会長:國土典宏・国立国際医療研究センター理事長)で、新たに救急領域のパッケージ研修を了承した。10月中には正式に通知を出す。看護師が5区分9行為の研修を受ければ、医師から看護師への事前指示をまとめた「手順書」を基に、呼吸管理や循環管理などの措置が可能になる(資料は厚労省のホームページ)。
 救急領域のパッケージ研修に含まれるのは、▽呼吸器(気道確保に係るもの)関連、▽呼吸器(人工呼吸療法に係るもの)関連、▽動脈血液ガス分析関連、▽栄養及び水分管理に係る薬剤投与関連、▽精神及び神経症状に係る薬剤投与関連――の5区分の特定行為。これまで5区分全ての研修を受けると、12行為で計93時間の研修が必要だったが、救急時に対処する可能性が低いとされた「抗精神病薬の臨時の投与」など3行為を省くことができ、研修時間は計76時間で済む。

新たに認められた救急領域のパッケージ研修(10月9日の医道審看護師特定行為・研修部会の資料)
 看護師による特定行為を巡っては、現在21区分が認められているが、1区分ごとに研修を受けていると時間や手間がかかるため、▽在宅・慢性期、▽外科術後病棟管理、▽術中麻酔管理――の3領域は、医療機関や診療科ごとに想定される行為を抜粋してパッケージ研修を実施している。日本救急医学会、日本臨床救急医学会、日本救急看護学会の3団体が救急領域のパッケージ研修を求めていた。
 新しいパッケージ研修を設けるには、関係団体が調整した上で、厚労省に申し出る必要がある。厚労省によると、さらなる領域拡大についても「いくつか相談は来ている」という。
 部会では、「こんなルールがなくてもライン確保くらいはやっている」(労働者健康安全機構理事長の有賀徹氏)、「特定行為研修修了者でなければ、ライン確保などができないとなると、かえって現場が締めつけられるのではないか」(日本看護協会副会長の秋山智弥氏)などの声も上がったが、日本医師会常任理事の釜萢敏氏は「特定行為は必ずしも医師がいつも現場にいるわけではないときにどうするかという議論で、医師と看護師のチームが機能している状況で新たに制約が加わることはない。パッケージ研修は、受講しやすくなることが大きな狙いだ」と応じた。パッケージ案に異論は出ず、了承された。
 厚労省側は、今年8月時点で、特定行為の指定研修機関が134に上る一方、7県ではまだ指定研修期間がないなど、地域に偏りがある現状を報告した。研修の修了者は今年3月時点で、計1685人に達している。

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