【沖縄】社説 [障がい児3施設閉所へ] 受け入れ確保に万全を

沖縄タイムス 7/6

 社会福祉法人「育成福祉会」(南風原町、安里盛一理事長)が運営し、障がい児らが通う3事業所が7月末で閉所することがわかった。
 同町にある「放課後等デイサービス」(放課後デイ)と児童発達支援事業所、那覇市にある放課後デイ。
 経営悪化による年度途中の閉鎖は、保護者や利用者にとっては寝耳に水である。
 福祉会は利用者らが不利益を被らないよう別の事業所への受け入れなどに万全を期してもらいたい。
 放課後デイは、就学している6~18歳の障がい児に授業終了後や休日に、生活能力向上のために訓練をしたり、社会との交流を促進したりするのが目的である。
 経営悪化の背景には、2018年4月の厚生労働省の制度改定がある。障がいが重いとされた子どもが半数を超える事業所を区分1、それ以外を区分2に分類。それぞれ減額となったが、特に区分2は1割以上の減となった。福祉会も区分2に分類された。
 追い打ちを掛けたのが4月に発覚した報酬の過誤請求である。報酬単価の算定ミスが原因で、県が6年ごとに行う指定更新の審査で判明。返還額は過去5年分で数千万円に上る可能性があるという。
 福祉会はその報酬を見越して、保育士を含むフルタイムの職員を手厚く配置した。だが実際に受け取る報酬は、低くなるため人件費が立ち行かなくなった。
 3事業所の閉鎖は、制度改定と報酬の過誤請求が重なって起きたといえそうだ。

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 福祉会によると、制度改定などのために18年度に約1千万円の減収になった。19年度もこのまま継続すると、約3千万円の減収になると想定。今後の見通しが全く立たなくなり、閉鎖の措置を取らざるを得なくなったという。
 放課後デイは12年度に新たなサービスとして児童福祉法に位置付けられた。
 国が当初、普及目的で高めの報酬を設定したため利益優先の事業者が新規参入。国は防止策として制度改定をしたが、そのあおりを受けた形である。
 制度改定が事業所の存続に関わるとの懸念は改定直後からあった。約400施設でつくる団体「障害のある子どもの放課後保障全国連絡会」が18年、210事業所を対象にアンケートを実施。20%が「事業所廃止の危機」、49%が「人件費の削減」と厳しい経営環境を訴えていた。
 厚労省は報酬算定方法の見直しを早急に進めるべきだ。
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 保護者への説明会が開かれたのは6月8日である。突然の閉所通知に不安や怒りの声が上がったのは当然だ。福祉会は報酬の算定ミスと説明の遅れを猛省すべきだ。
 放課後デイは小学生から高校生、児童発達支援は未就学児の合計32人が利用している。5日までに18人は受け入れ事業所が決まったという。
 福祉会は「最後の子の行き先が決まるまで報酬なしで続ける」と言っている。報道を見て他の事業所から協力の申し出があったという。最優先すべきは利用者と保護者であることを忘れてはならない。

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