【沖縄】経済的理由で「病院に行けず」 沖縄は大阪の5.8倍 子の4人に1人が貧困

沖縄タイムス 2019/6/16

 沖縄県は14日、子どもの貧困の背景を探る2018年度県小中学生調査報告書を公表した。保護者アンケートでは、困窮層ほど父母とも不安定な職で労働日数が多く、子育てに対する負担感や孤立感を深めている実態が表れた。社会的支援を受ける機会や親子の関わりも少ない傾向にあった。
 今回は初めて大阪府と比較した。1年間に子どもを医療機関に受診させられなかった割合は、小学5年生の保護者で大阪の5・8倍に上るなど、経済的理由で大きなリスクを抱えざるを得ない沖縄の子どもたちの割合の高さが際立った。

■高い非正規率
 調査は2015年度に続き2度目。手取り収入などを世帯人数で調整した等価処分所得が122万円に満たない「困窮世帯」の割合は25・0%だった。15年度調査より4・9ポイント減ったが、小中学生の約4人に1人が困窮状態にある深刻な状況にある。
 世帯の状況をみると、困窮層の父親の職は「正規職員」が48・0%で、非困窮層より27・7ポイント低かった。母親の「パート・アルバイト」「働いていない」を合わせた割合は困窮層は60・6%で、非困窮層に比べ16・9ポイント高かった。

■多い労働日数
 困窮層の父親の6割、母親の2割が週6日働き、非困窮層より1週間当たりの労働日数が多い一方、1日の労働時間は短い傾向だった。
 困窮層で「小さいころ絵本の読み聞かせをした」「一緒に図書館に行く」割合はいずれも非困窮層より低く、一方で「自分一人で育てているという圧迫感を感じる」「子どもを育てるために我慢している」割合はそれぞれ13・3、7・1ポイント高かった。
 子どもへのアンケートでも、親と朝食や夕食を一緒に食べる、宿題を見てもらう頻度は困窮層ほど低い傾向だった。
沖縄は低収入が多く、生活にリスク
受診にためらい、成長に影響も
 
■大阪との比較
 調査は県の2018年度調査と大阪府の16年度調査で小5と中2を比較し、県内の保護者や子どもの生活実態を分析した。調査基準が異なり、単純比較はできないが大阪より沖縄は世帯収入が低く、経済的理由で生活上のリスクがある世帯が多いことが浮き彫りになった。
 世帯収入で大阪は小5、中2ともに「500万~600万円未満」と回答した割合が最も高いのに対し、沖縄はいずれの学年も「300万~400万円未満」の割合が最も高かった。
 経済的な理由で半年間のうちに「医療機関を受診できなかった」割合は小5の保護者が大阪の3・4倍、中2は2・7倍だった。
 「電気・ガス・水道などが止められた」「家賃や住宅ローンの支払いが滞った」割合は、いずれの学年も大阪より約2倍高く、生活状況の厳しさが垣間見える。
 子どもにしてあげられなかった経験を見ると、1年間で「医療機関を受診させられなかった」と答えた保護者の割合が、大阪に比べ小5で5・8倍、中2で3・6倍も高く、子どもの健康に影響する深刻な問題がうかがえる。
 「本や絵本が買えなかった」割合も大阪より約2倍高く、学力への影響も懸念される。

■精神面の苦しさ抱える保護者
 保護者向けのアンケートには、困窮層の家庭が子どもの病院や歯科医の受診をためらい、家庭の経済状況で成長期の身体に暗い影を落としかねない実態が如実に表れた。健康状態が「良い」と答えた割合も、困窮層の子どもが非困窮層より低かった。子どもだけでなく、保護者自身も「良い」の割合は低く、精神面の苦しさも抱え込みがちな傾向が示された。
 困窮層で過去1年間に子どもを受診させなかった経験が「ある」と答えたのは全ての学年で3割を超え、小学5年では非困窮層の2倍近かった。「ある」と答えた理由で、最多は「忙しくて医療機関に連れて行く時間がなかった」で34・5%。次いで「医療機関での自己負担金を支払うことができなかった」は26・4%だった。
 保護者の抑うつ傾向を見る「心理的ストレス反応相当」「重症精神障がい相当」など四つの基準全てで困窮層が非困窮層より高い傾向にあった。小学1年の保護者では14・0~8・6ポイント差が生じた。「絶望的だ」「自分は価値のない人間だ」と感じるかなど6指標で心の状況を尋ね、合計点で算出する「K6」の手法で測った。

[ことば]県小中学生調査 18年8~9月に実施。対象は小1の保護者と小5、中2の子どもと保護者。県内公立学校129校に調査票を送付し、1万1131件の回答を得た。有効回収率は73.8%。比較した大阪府調査は府が16年実施した「子どもの生活に関する実態調査」。

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