米国で61歳女性が代理出産 ゲイの息子のため決断

朝日新聞 2019年4月7日
写真・図版:米ネブラスカ州で3月25日、産んだばかりの女児を抱え、笑顔を見せるセシルさん=AP
 米中西部ネブラスカ州の女性が先月、61歳で出産した。米メディアが報じた。超高齢出産だが、生まれた子は女性の娘であると同時に孫娘でもあるという。 地元紙オマハ・ワールド・ヘラルドによると、先月25日に出産したのはセシル・エレッジさん(61)。女児は約2640グラムで生まれ、健康という。 セシルさんの息子で公立学校の英語教師、マシューさん(32)は同性愛者。米国の連邦最高裁が全州で同性婚を認める判決を出した2015年の秋、美容師のエリオットさん(29)と結婚した。 2人は代理出産制度を使い、体外受精で子をもうけることを決意。エリオットさんの妹(26)が卵子を提供することになった。ただ、出産したばかりの妹が、さらに代理母まで担うことは状況的に厳しかったという。 幸運だったのは、マシューさんの母親、セシルさんが60歳を過ぎてなお健康でいたこと。医師からもOKが出され、マシューさんの精子、エリオットさんの妹の卵子が結合した受精卵が、セシルさんに移植されたという。 英BBCによると、セシルさんは移植後、妊娠検査薬を使用。陽性を示すピンクの線は見えなかったと勘違いしたが、視力が衰えていただけで、本当は線が出ていたという。 そして迎えた約30年ぶりの出産。女の子は、「ウーマ」と名付けられた。 ただ、家族が手放しで喜べたわけではない。代理母の出産に関する費用は保険が適用されず、実子であれば受けられるはずの保険会社からの費用の還付が受けられなかった。また、ネブラスカ州の法律により、ウーマちゃんの両親はマシューさんとセシルさんになっているという。     ◇ 高齢出産のギネス世界記録は、体外受精で双子を授かり、66歳と358日で産んだスペイン人。過去には、67歳で出産した例も報道されている。 しかし、高齢での妊娠は流産や早産の可能性が高いほか、母親が出産後に脳卒中や心臓発作になる割合が高くなるとの研究報告もある。地元紙によると、セシルさんも血圧が高くなったという。また、子どもがダウン症になるリスクも増えるとされる。 代理出産について、日本の日本産科婦人科学会は、「身体的危険性・精神的負担を伴う」「家族関係を複雑にする」「母体の商品化を認めることに通じる」などと指摘し、原則は認めていない。 最高裁も07年、「現行民法の解釈では、出生した子を出産した女性をその子の母と解さざるを得ない」とし、卵子を提供した妻との親子関係は認めないとの決定を出している。

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