健康保険証をマイナンバーカードと⼀体化、政府諮問会議で総務副⼤⾂、⺠間議員も強く後押し

キャリアブレインマネジメント 2019年03⽉01⽇
 厚⽣労働省はマイナンバーカードで被保険者の資格確認ができるようにする健康保険法改正案を国会に提出したが、政府としては次の段階としてマイナンバーカードの「健康保険証との⼀体化」を⽬指していることが明らかになった。2⽉26⽇の経済財政諮問会議で⺠間議員が「健康保険証との⼀体化の推進」を提⾔したのに対し、佐藤ゆかり総務副⼤⾂が2⽉15⽇のデジタル・ガバメント閣僚会議の場で「健康保険証との⼀体化」を含めたマイナンバーカードの普及策の取りまとめを指⽰されていたことを明らかにした。 経済財政諮問会議の2⽉26⽇の議事要旨が1⽇公表され、明らかになった。 デジタル・ガバメント閣僚会議は、国と地⽅公共団体のデジタル化を機動的に進めることで社会全体のデジタル化を推進することとしている。 官房⻑官を議⻑とし、副議⻑には情報通信技術(IT)政策担当相と総務相が就き、ほかに厚労相や財務相を含め関連する⼤⾂など11⼈が構成員となっている。2014年に設置されたが、18年に再スタートし、2⽉15⽇にその第3回会議が開催された。 同会議には、マイナンバーカードの普及及びマイナンバーの利活⽤に向けた論点が提⽰され、マイナンバーカードの普及に向けては、同じ2⽉15⽇に国会に提出予定となっていた健保法改正案による「健康保険証」に関する取り組みを第1の施策に挙げていた。マイナンバーカードにより被保険者の資格確認をオンラインでできるようにするもので、「20年度から本格運⽤開始」としている。 さらに、マイナンバーカードの利活⽤では、社会保障の公平性の確保などの観点から「預貯⾦付番等の活⽤」を第1に挙げ、第2には「医療分野への活⽤」として、▽資格確認▽薬剤情報などの活⽤による医療保険事務の効率化▽多剤・重複投与の削減―などを提⽰した。 薬剤情報の活⽤や多剤・重複投与の削減は、マイナンバーカードによる被保険者の資格確認がオンラインでできるようになる中で、医療機関や薬局がその被保険者の薬剤情報などを⽀払基⾦や国保中央会にオンラインで照会し、回答を得ることができるようなシステムとすることも予定されていることがあり、その結果として多剤・重複投与の削減にもつながるというものだ。 マイナンバーカードを活⽤したオンライン資格確認システムについて厚労省は、21年3⽉からの開始を予定している。第3回デジタル・ガバメント閣僚会議資料では、「20年度から本格運⽤開始」としていたが、21年3⽉は20年度であり、このことを指している。 こうした中、経済財政諮問会議は「次世代型⾏政サービスへの改⾰」を主要議題として2⽉26⽇に開催され、⺠間議員はデジタル・ガバメント実現の⽅策として、マイナンバーカードの「健康保険証との⼀体化」を提⾔した。さらに、運転免許証や社員証との⼀体化も課題に挙げた。 この⺠間議員提案を受けて発⾔した総務省の佐藤ゆかり副⼤⾂は、デジタル・ガバメント閣僚会議で「健康保険証との⼀体化」などの普及策の取りまとめを指⽰されたとし、関係⼤⾂と協⼒しながら取り組んでいく考えを⽰した。 また、健康保険証との⼀体化や社員証としての利⽤では企業の協⼒が不可⽋として、企業を代表する⺠間議員に協⼒を求めた。 デジタル・ガバメントの推進策としては、その第⼀歩となるマイナンバーカード普及の鍵を握るものとして「健康保険証との⼀体化」が位置付けられていることが、この諮問会議の議事要旨で明らかになった。 ⼀⽅、⽇本医師会は、健保法改正案の国会提出を受けた⼀般マスコミ報道に対し、「マイナンバーに医療情報を紐付けることで医療情報の管理ができる」などの考え⽅は容認しないとする⾒解を表明、マイナンバーカードの活⽤に慎重な姿勢を⽰している。
(資料1:2.26第3回経済財政諮問会議・資料・議事要旨)(資料2:2.15デジタル・ガバメント閣僚会議(第3回)配布資料)(資料3:オンライン資格確認等システムの検討状況―12.6社会保障審議会医療保険部会)

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