弾性ストッキング着用し手術、下肢に疼痛出現 PMDA、動脈血行障害は「慎重に検討」

キャリアブレイン 2019年02月18日
PMDAが公表した医療安全情報 医薬品医療機器総合機構(PMDA)は18日、医療安全情報を公表した。閉塞性動脈硬化症(ASO)の患者に弾性ストッキングを着用させて手術を実施した結果、術後に下肢に疼痛が現れた事例を取り上げ、「患者が動脈血行障害を有する場合は、弾性ストッキング着用の可否について、慎重に検討する」といった注意事項を掲載している。 動脈血行障害のない患者が弾性ストッキングを着用した場合、弾性ストッキングによる圧迫で筋肉のポンプ作用が促され、静脈血流が促進。静脈還流の改善により、うっ滞が軽減され、血栓形成と肺塞栓症発症のリスク低下が期待されるという。 動脈血行障害患者が着用した場合は、弾性ストッキングによる圧迫で狭窄部の血流が遮断され、血行障害を悪化させる恐れがある。重度の動脈血行障害患者への弾性ストッキングの着用は禁止されていないが、十分なアセスメントができておらず、着用によって血行障害が悪化したとの事例が複数報告されているという。 こうした事態を防ぐため、「着用前には、患者の既往歴や適応等を確認し、着用の可否についてアセスメントすること」としている。

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