エムスリー AI搭載クラウド型電子カルテを本格展開 管理するカルテ情報は1000万人分に

ミクスオンライン 2018/10/26

 エムスリーは10月25日、クラウド診療支援システムの開発などを手掛けるグループ会社・デジカル社のAI搭載クラウド型電子カルテ「デジカル」について、製品名称を「エムスリーデジカル」に変更して本格展開すると発表した。10月現在で全国500以上の医療施設で導入され、管理するカルテ情報は760万人分ある。2018年度中に1000万人分に達する見込みとしている。
 デジカルとの社名も、エムスリーデジカル株式会社に変更する。
 クラウド型電子カルテ「デジカル」は15年10月に販売を始めた。AIによる独自の自動学習機能によってカルテ作成の手間が減り、タブレット端末iPadを利用して、紙カルテのように記載できる専用アプリを用いて簡単に入力できる使いやすさが評価されているという。自動学習機能によって、カルテ作成あたりのキーワード検索回数が1か月半で10分の1になり、オーダーの入力時間は80%削減したとのデータがあるとしている。
 エムスリーによると、「デジカル」はクラウド型電子カルテでシェアナンバー1、全カルテ市場でも新規導入シェアで2位。エムスリーはグループのリソースを活用した販売、サポート体制の強化、医療従事者専門サイト「m3.com」との連携による医療情報の提供、クリニック予約システムとの連携といった高付加価値化を進めることでユーザーの利便性を高め、医療施設への導入を促進する考え。
 また、「電子カルテを新たな事業プラットフォームととらえ、治験、AI、ゲノムといったエムスリーが提供する各種サービスと連携し、これまでにない新しい事業を生み出していく」としている。

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