認知症者・家族対象の支援ガイド、避難所に周知を 厚労省が事務連絡

キャリアブレイン 2018年09月14日

厚生労働省が避難所に周知するよう求めている認知症の人に関する「支援ガイド」
 厚生労働省は北海道と札幌市に対し、北海道胆振東部地震に関する事務連絡を行った。認知症の人やその家族を対象にした「支援ガイド」を避難所に周知するよう求めている。
 「支援ガイド」は、認知症介護研究・研修仙田センター(社会福祉法人東北福祉会)が監修したもので、東日本大震災の「被災者の声」を交え、▽環境づくり▽関わり方▽二次避難所(福祉避難所)への移動準備―を行うよう促している。
 例えば、避難所の隅にパーテーションなどで仕切り、不安を軽減できる空間を設けることを推奨している。こうした環境を整える理由について、認知症を発症すると音に敏感になるため、避難後にトラブルになることが多かったことなどを挙げている。
 また、認知症の人の多くが高齢で身体が弱いため、「避難所で生活できる限界の日数は平均3.11日」(東日本大震災時)だったことを説明。「その期間を過ぎると、排泄や健康管理で問題が生じ一緒に暮らすことはお互いにつらい思いをしていた」とし、高齢者や障害者などを対象とした福祉避難所に移動する準備を行うよう促している。

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