PT・OT養成、規則改正で総単位数を増加へ 厚労省の省令案、「医用画像の評価」必修化
厚生労働省がまとめた理学療法士作業療法士学校養成施設指定規則の一部を改正する省令案
厚生労働省は、理学療法士作業療法士学校養成施設指定規則の一部を改正する省令案をまとめた。質の高い理学療法士(PT)や作業療法士(OT)を養成するための履修総単位数を増やし、エックス線画像などの読み方を習得できるようにする「医用画像の評価」を必修化する。2020年4月からの入学生に対し、一部を除き、新たな養成カリキュラムを適用する予定。
高齢化の進展に伴う医療需要の増大や地域包括ケアシステム構築の推進などにより、PTやOTの役割や必要な知識が変化しており、教育内容の見直しが求められていた。
こうした状況を踏まえ、厚労省は「理学療法士・作業療法士学校養成施設カリキュラム等改善検討会」を17年6月に立ち上げ、履修の総単位数の改正や臨床実習の在り方、専任教員の要件などについて議論。17年12月に教育内容の改正を盛り込んだ報告書を取りまとめていた。厚労省は、この報告書に基づき、規則の一部を改正することを決めた。
省令案によると、カリキュラムの総単位数を現行の「93単位以上」から「101単位以上」に増やす。「理学療法管理学」、「作業療法管理学」の科目を新設し、両科目で「医用画像の評価」、「喀痰等の吸引」を必修とする。基礎分野でも「社会の理解」の科目を新たに設ける。
専任教員の質を担保するため、教員の要件も改正する。PTやOTとして「5年以上業務に従事した者」としている要件に、指定する講習会を修了したことを追加する。9月15日まで省令案のパブリックコメントを募集している。
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