医師不在でも…特定看護師に期待 山形大大学院で2人研修、認定へ意欲
山形新聞 2018/07/23
高齢化の進展に伴い、在宅医療を支える人材として、医師の診療補助で高度な医療行為ができる「特定看護師」に期待が高まっている。医師がいない場面でも手順書に従い、患者が求める特定の治療を施す。県内唯一の研修機関である山形大大学院医学系研究科(山形市)は17年度から研修を始め、現在、2人の看護師が認定に向けて実務を学んでいる。
特定看護師の認定を受けるには、国の指定機関で特定医療行為に関する研修を修了することが要件となる。国が認める特定行為は21区分38あり、このうち、山形大では▽呼吸器に関する気道確保▽血糖コントロールに関する薬剤投与▽栄養に関わるカテーテル管理—など16区分29行為の研修を実施している。
県地域医療対策課によると、全国で研修を修了した看護師が17年12月現在で738人。県が把握している範囲で県内での修了者は6人となっている。
山形大医学部付属病院で研修を受けているのは同大大学院医学系研究科看護学専攻2年の黒木ひとみさんと高橋千晶さん。ともに昨年度、約400時間の座学を終え、本年度は6月に実務研究をスタートさせた。同大で取得可能な16区分29行為のすべてについて修了を目指している。
集中治療室(ICU)では中根正樹救急部長から、人工呼吸器のチューブの位置調整やレントゲンの見方などについて指導を受けた。中根部長は「医師が駆け付けるまでの間、看護師が行う医療行為は、患者の命を守る上で非常に大切」と話し、特定看護師の役割の大きさを強調する。
2人が研修を順調に終えた場合、来年3月ごろまでに同大の特定研修に関する管理委員会から認定が得られる。来春からは特定看護師として現場に出る予定だ。黒木さんは「自分自身のスキルをアップし、地域医療に貢献したい」、高橋さんは「研修は難しいが、患者の思いを実現させるため、経験を積んで自立した看護師になりたい」と話している。
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