老人ホーム、景表法違反  イリーゼ、解約明示せず

Medifax digest 2018/7/5

 消費者庁は3日、全国で有料老人ホームを運営するHITOWA(ひとわ)ケアサービス(東京)が、入居者との契約を打ち切る場合があるのに明示せず、終身で重度介護を提供するとパンフレットに表示したのは景品表示法違反(有料老人ホームに関する不当表示)として、再発防止命令を出した。
 同庁表示対策課によると、2016年9月~18年6月、全国に106カ所の「イリーゼ」という老人ホームのパンフレットに、「終の棲家として暮らせる」「介護度が重い人も過ごせる」と記載した。一方で「従業員に危害を加え、通常の介護方法で防止できないときに契約を解除する」との条件は記載しなかった。
 景表法は、有料老人ホームに終身で居住でき、終身の介護サービスを受けられると表示する場合、契約解除条項などを明瞭に記載することを求めている。消費者庁が景表法の「終身」表示に関するこの条項を適用したのは初めて。
 HITOWAケアサービスの担当者は取材に「明記しなかったのは認識不足だった。命令を真摯に受けとめ、再発防止に努める」と話した。

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